2004年第2週の環境ニュース

2004年11月6日から12日までの環境ニュースです。 ちょっと時間が空いてしまいました。今週は、なんのネタを中心にしようかと迷っているうちに時間が経ってしまいました。 やはりここしばらくは、気候変動問題関連のニュースをはずすわけにはいきませんね。 11月5日付けのニュースで、ロシアのプーチン大統領が京都議定書の批准書に署名したことで、京都議定書の発効が確実になりました。これで、世界が温室効果ガスの実質的な削減に一歩踏み出すことができました。 ただし、国内に環境省によると、2003年度の温室効果ガス国内排出量は、13億3600万トンで、1990年から8%の増加だったそうです。 このような動きを受けて、温室効果ガスの排出を外国で削減した分を日本の削減に参入できるという「排出量取引」という制度を巡る動きと、国内で温室効果ガスを排出する場合には税をかけようとする「環境税」を巡る動きが活発化してきました。 排出量取引については、日本企業が獲得した削減分を政府が買い取るという仕組み(案)が発表されました。この仕組みは、日本企業が途上国において温室効果ガス削減プロジェクトを実施して獲得した削減量を日本政府が買い上げるという仕組みです。日本企業が途上国で削減量を獲得できるのは、正確には排出量取引ではなく、クリーン開発メカニズム(CDM)と呼ばれる仕組みです。 日本政府が今回発表した案は、国際的にはCDMとして認識され、国内的には日本企業と政府の間で削減量の売買が行われる国内での排出量取引として扱われることになります。ただし、国内で企業間の取引をいっさい考慮しないとなると、これは事実上政府が補助金を与えてプロジェクトを実施してもらう、もっと言えば、企画や交渉すら政府がやってしまっても構わないことになります。ここまで言ってしまうと、この仕組み、実は政府開発援助(ODA)の一形態である可能性もあります。 CDMとODAを分けるのは、削減量の単価をどの程度に設定するかでしょう。これが国際的な取引価格よりも著しく高ければ、事実ODAということになります。そうなると、事業の追加性の問題などが新たに出てきて、ややこしくなってきます。 この点については重要なのですが現時点では判断できません。政府の計画についてもう少し詳しい情報が出てくるまで末必要があります。 環境税については、環境省から年間1世帯当たり約3000円の負担という案が出されたのに対して、産業界からは反対の声が上がっています。ただし、自民党環境税の導入自体の賛否が分かれているようですが、環境省案をそのまま通そうという議員はいないか、ほとんどいないかのどちらかのようです。 環境税については、NGO、学界とも評価が分かれるところです。まず、環境税の導入自体は歓迎であることは共通しています。そのうえで、税額や税の賦課方法、免税の対象、併せて導入される減税措置の中身などによって賛否が分かれてきます。 議論のたたき台となるのは、やはり環境省案です。環境省案のポイントは、 1. 負担が1世帯平均年間3000円 2. 税導入により、温室効果ガスは年間5200万トン削減 3. 税により、必要削減量14%のうち、4%を削減できる 4. エネルギー多消費型産業は減税 5. 税収の使途は、温暖化対策の他、社会保障対策など 6. 税導入によるGDPの減少は0.1% 7. 税導入の価格インセンティブによる削減効果は600万トンで全削減量のうち9%弱 こんな感じです。 単純に考えると、税の導入でそんなに人々の消費行動が変わるのかな?という疑問がわく。 僕自身の考えでは、年間3000円ぐらいの負担であれば、ややこしいことを言わずに、さっさとやってみれば?と思ってしまいます。 3000円というのは、一度飲みにいけば飛んでしまうぐらいの額です。あるいは、家族でファミリーレストランでも3000円ではなかなかおなかいっぱいにはなりません。 3000円というのは、そういう額です。 たったのこれぐらいの額で延々と国中あげて議論するようなものなんでしょうか。 このほかの温暖対策としては、まず、経済産業省が、事業所に省エネ計画の策定を義務づける制度を運輸業にも拡大することを発表しています。九州電力は、鹿児島県に全国で3番目の規模、5万400キロワットの風力発電所を建設する予定です。建設予定地は、長島町と東町の当たりですが、これは、熊本県との県境で、東シナ海に突き出した半島のような場所です。 温暖化関連だけでずいぶん長くなってしまったので、これ以外の動きについては、また改めて補足情報も加えながら書きますので、少々お待ちください。 今回の情報源は、環境省、経済産業省、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞です。