電力会社の規制:発電量のベースを変える

電力会社の分割民営化という議論がある。 これはこれでやればいいとは思うのだけれど、それで電力業界が効率化されるかというと、効果はかなり限定的だと思う。 会社経営している人ならわかると思うけど、経費を増やすことは難しいことではない。 そこそこがんばっているような顔をして、最大限経費を増やす結果になるだけだろう。 一方で支出の適切性をチェックすることはかなり大変なことだ。 むしろ会社が自主的に経費を減らす努力をするならば、監視コストは最低限になるはずだ。 それではそんなしくみは?というと、コストの算定の基礎となる発電量を実績ベースから目標ベースに変えることではないだろうか。 毎年一定割合で減っていく目標を設定し、その量に対する公正報酬率を設定する。 電力会社はそれでも利益が出るように自主的に業務の効率化を進めるはずだ。 これ以上効率化ができない水準になるととられるのは、需要の削減だ。 本来温暖化対策や化石燃料の枯渇の問題を考えると、エネルギー関連産業が需要喚起のための施策を実施すること自体、反社会的な行動で、公益事業の何あるまじき行動なのだと思う。 ここらで、需要削減の旗振り役として、エネルギー関連業界が自主的に動くしくみを導入しよう。