タイにきています

関わっているプロジェクトの最終調査です。 今回の調査はがっつり調査というよりも、今まで気になっていたことを確認する感じです。 しっかり調査票などを作っていったつもりでも、帰ってみると分からないことがたくさん出てきます。 社会をありのまま記録するのは僕の仕事ではなく、僕は特に経済的な側面から切り取りことが重要なのですが、それでも、暮らしへの影響などはしっかりと記録する必要があります。 そういったあたりは少し立ち入った話になるので、なかなか聞きにくいんですよね。 写真もあまり撮ってないので、意識的に撮っておく必要があります。 なにより、自分の写っている写真がほとんどないので、調査中の風景をくださいと言われたときに、ほんと困ります。 タイに来はじめて3年、4回目になります。 その前に旅行でも2回きているので、合計6回です。 それなのに言葉は全く覚えていないのが、なさけないです。 人文社会とかと経済学者の関心の違いと言えばそれまでですが、やはりある程度はコミュニケーションできた方がいいのは事実です。 次もプロジェクトが採択されたら、しっかりと言葉をマスターしたいな。 さて、チェンライですが、バンコクで報道されているデモの影響はまったくありません。 同じ国とは思えないくらい。 まあ、日本でも脱原発デモ、秘密保護法反対デモなどは東京とか博多みたいな都会の話ですもんね。

おめでとうございます

2014年ですね。 今年もよろしくお願いいたします。 2013年は休みが早かったせいなのか、ほとんど「よいお年をお迎えください」というあいさつをすることがありませんでした。 学生からは、そもそもそういうあいさつが出ることは、ここ最近みられないです。 寂しいことです。 それはさておき、昨年は、職場が変わり、家を建てて、生活が激変しました。 そのおかげか、研究にはずいぶん時間を割くことができまして、リハビリになった感があります。 長らく、まともに研究に集中できなかったのですが、昨年は、研究できました。 それでも、しばらくさぼっていたつけは大きくて、論文は読めないし、文章がかけないんですね。 今年、リハビリもほぼ終わりということで、アウトプットを重視して、仕事をして行きます。 3月で教員生活15年を迎えますので、これから先の研究生活の一つの区切りにして、新規一転、研究に取りくむつもりです。 これから僕が研究で重視することは、地域の課題を解決することです。 学会で認められることよりも、自分が住む地域、職場のある地域の人々が困っている課題解決に関わることに取り組んで行きます。 その中でも、僕が住む熊本市にある、江津湖の水辺環境の問題にまずは取り組んで行きたいです。

落ち葉そうじの幸福

今日から一週間、ごみ置き場の掃除の順番がうちにまわってきたので、相方と交代で担当することにした。 ちょうど今日は熊本で打合せが入っていたので、僕が担当することにした。 (それに、先週の週末は入試で出勤だったので、2週間前の日曜から休みなしだった。) 相方とこどもを送り出して、収集所に行ってみると、まだ収集にきていない。 それから、原稿を書いて、疲れたら見に行くことを繰り返すうちに昼になり、打合せの時間が来てしまった。 打合せを終えて、2時半に帰宅してみると、ようやく収集が終わっていた。 今日はプラスチックごみの収集だったから、掃除も楽で、簡単にすんだ。 そして家に帰ってみると、敷地の入り口から、玄関まで、結構な量の落ち葉がつもっている。 夏頃に、何に使うねん?と思いつつ、なぜかこどもがほしがったので、買ってみた熊手の出番がついにきた!と思って、落ち葉をはきあつめた。 15分程度だったのだが、落ち葉を集めるのは、けっこうめんどうで、丁寧な仕事が必要だった。 落ち葉を集める作業なんて、誰かにお金で頼めばやってくれると思うんだけど、たぶん、いちいち頼んでいたら、うちは破産してしまうだろう。 だけど、そもそも、豊かになるというのは、そういうことなんじゃないのか。 例えば、掃除とか家事とかを自分でやらずに、誰かを雇ってやってもらう。 究極的には、仕事すらせずに、好きなことをして暮らす。 日本でそれができている人がどれだけいるのだろうか。 もともとお金持ちは別にすると、企業年金をしっかりもらっている年金暮らしの人くらいでじゃないかな。 以前、幸福についてしばらく研究したことがあって、現在と将来、食べ物があるか、雨露をしのぐ場所があるか、そんな根源的な心配をしなくていいこと、こどもかちゃんと生きていける社会であることを信じられること、そういうものが社会の豊かさだと考えるようになった。 でも、経済成長を最大の目標とする人たちは、お金があって楽な暮らしができることだと思っているはずだ。 その暮らしは、いろんなことを機械や人に任せられる社会だ。 昔の貴族の暮らしだ。 社会全体の所得が上がるとどうなるのか。 人にモノを頼むコストが高くなるということだ。 標準的な仕事をして、給料をもらう人にとっては、給料の上昇と同じようにモノを頼むコストも高くなるのだから、以前と同じ階層にいて、社会全体と同じように給料が上がっている状態では、いつまでたっても、人を雇うのは高いままなのだ。 で、結局、家事は自分でやることになる。 じゃあ、今みたいに、ほとんどの衣食住が足りているのに、経済成長を求める理由はなんなのか? 所得が上がって、買いたいものがあるのか、あるいは、今できないことで、できるようになることがあるのか。 みんな、自分に聞いてみてほしい。 「豊か」になったって、自分で落ち葉を掃除しなければならないし、布団の上げ下ろしだって、自分でやらなければならない。 いまやるべきことは、「ほとんど」に入らない人たちが、不安なく暮らせるようにすることではないのか。 政策の優先度は、経済成長よりも、そちらにおくべきではないのか。 それこそが、豊かな「社会」だと思う。 お互いの批判ばかりして、足の引っ張り合いをする政党ではなく、そういう、大きな方針を掲げて、それを政策に反映しようという政治家っていないのかな。 正直、批判は聞き飽きたし、前向きではないと思う。 例えば、維新の会は結局公務員の既得権益が憎かったというのは分かるけど、それを打破した後、なにがしたいのか、結局わからない。 個人の豊かさという意味では、生きていくことへの不安がなくなれば、あとは、自分がしたいことをすることが、豊かさなのだろう。 僕の場合は、自分の研究テーマでもある、地域活動への参加(ごみ置き場の掃除)をして、庭の掃除をすることも、とても楽しい時間の一つだ。 それができるのは本当に幸せでいい暮らしだと思う。 でも、それは、社会全体の豊かさでとは、関係がない。 繰り返すけれど、ほとんどの人の幸せではなく、不安をなくすことが豊かさのもっとも重要な要素だ。

東芝タブレットAT703を3ヶ月ほど使った感想

東芝のタブレット、僕にしてはめずらしく長く使っています。ほぼ毎日使っているのですが、もう一回り小さいといいなあとも感じ始めています。 基本的には、TruNoteを使ってメモをつくる日々です。 Kindleアプリで本も読むようになってきましたが、やはり、入力装置としての方がタブレットは便利だと思います。 手書きのメモというのはいろんなことを考えるときに、やっぱりいいんですよね。 しかも、書いたり消したりできるのは紙と同様、便利です。 最近はフリクションが普及してきて、紙でもカラーで書いたり消したりできる環境は整ってきてて、そちらにもこころが動きます。 考えてみれば、紙でもカラーで消せるというのは今までなくて、鉛筆でも赤や青の鉛筆はうまく消えませんでした。(よね?) 先生の持ってた砂消しがちょっと憧れだったりしました。 タブレットの手書きですが、紙よりいい点として、書いたものを移動できるということがあります。 つい、画面の左上に書いてしまったことに、左側に要素を付け加えたりしたくなることがありますし、上に項目を足したいこともあります。 そんなときには、消さずに移動できるタブレットはやはり便利です。 ただ、AT703、ここがいけてなくて、選択機能が壊れてるんですよね。 あまり小さい範囲(といっても2センチ四方ぐらい)はちゃんと選択できません。 これはそうとういらっときます。 エクスポート機能は画像としてエクスポートして、メールする機能をよく使います。 手書き認識、そうとう優秀なんですが、僕はメモを書いて、それを見ながら改めて文章を書くことが多いので、手書き認識はあまり必要ないです。 手書きといえば、AT703でメールなんかを書く場合には、Mazec2の手書き機能を使ってペン入力が標準になっています。実は最近、日本語入力は親指シフトにしてしまったので、AT703でローマ字入力はちょっと無理になってしまいました。 しかも、Mazec2はかなり認識力が高いし、ひらがなと漢字を混ぜて書いても、ちゃんと変換してくれるので、とても楽です。 とこんな感じで、AT703が日常不可欠なツールになってきました。 TruNoteの開発の方と連絡が取れたら、もうちょっと使い勝手がよくなるように、提案できるんですが、連絡の方法が分からないんですよね。 それが不満といえば不満です。

退学者に対して大学教員になにができるのか

近畿大学産業理工学部に赴任して半年が過ぎました。 この学部は、福岡にあり、一学部一キャンパスの恵まれた環境にあります。 就職率もほぼ90%と、非常に高くて、けっこうおすすめの大学です。 おすすめの理由は、やはりこの就職率とも関係していて、学生と教員の距離が近くて、いい教育ができているんだと思います。 一方で、今課題とされているのが退学率。 ちょっと数字が分からないんですが、本部よりも少し高いんだそうです。 (3月になれば、分かると思います。それか誰かにきけばいいのかも) 事務サイドからは、退学予備軍の学生に対して、教員が話をする機会を設けるべきだという声が聞こえます。 でも、僕はこれは違うと思う。 うちみたいに教員と学生の距離が近い大学は、大学に熱意を持てない学生にとっては、少々暑苦しいのではないかな。 そっとしておいてほしいのに、教員に呼び出されて、応援されるのがしんどい。 じゃあもっと、話を聞くことに徹しては?と言われるかもしれないが、それは本当に教員の仕事なんでしょうか。 悩む学生たちは、自分の進路を一生懸命考えています。 学生の出す答えは、退学も含めてさまざまです。 教員としては、その学生が出す結論を承認してあげたいし、学生の進路を、たとえそれがどんな者であっても祝福してあげたいものです。 それでも、僕らが進路に悩む学生、特に大学への熱意を失いかけた学生を引き止めるような役割ができるかというと、やっぱりできないです。 僕らの多くは、研究の道を志して歩んできて、研究職を手にした人間です。 悩みながらも自分の道を見つけてきています。 その悩んだことを話すことはできるかもしれません。 でも、今目の前で悩んでいる学生を前にして、学生の話を聞いてあげられるかというと、それは、非常に難しいです。 学生の側も、大学に引き止める存在、離れたいはずの大学の人間という目で教員を見ます。 そんな関係で、うまく話し合いができるとは期待しにくいです。 もう一点、相手の話を聞くことは、大変なことです。 どの教員でも、きちんと学生の悩みを聞いてあげられるとは到底思えません。 (研究時間も欲しいし) それよりも、学生が悩みを話せる人に出会える場を提供できれば救われる学生も多いと思います。 (ただ、保健室にいたりする心療内科系のカウンセラーとはちょっと違います) 最後にもう一つだけ。 僕は学生が退学することは悪いことだとは思いません。 入学した学生が退学するのは、せっかく入った大学だけれど、そこには自分の求めることがないことが分かった訳です。 それで、やめるという大きな決断を下しています。 そういう悩みは、必ず、学生の人生にとってプラスになります。 悩まずに、「のんびり大学生活を過ごし、気づいたら就活シーズンも終わってしまい、就職が決まらない学生」が多い方が課題だと思います。 うちも、その辺のところをもっとアピールすればよいのにと思います。

告知:近畿大学福岡キャンパス公開講座で話をします

もう今週ですが、いちおう告知しておきます。 講演というか公開講座ですが、福岡に来て、一般の方の前ではじめて話をします。 ご縁のあった方、ぜひご来場ください。 終わってからはしばらく時間がありますので、ぜひ声をおかけください。 ==============================

=== 平成25年度 近畿大学 福岡キャンパス公開講座のご案内 第95回 e-ZUKA TRY VALLEY 産学官交流研究会(ニーズ会) ================================= 飯塚市では、新産業創出ビジョンにおいて「人と産業が集まり成長する まち」を目指し、様々な事業に取り組んでいます。 その事業のひとつである「e-ZUKAトライバレー産学官交流研究会 (ニーズ会)」は、地域における産学官関係者が気軽に参加できる定期的 な交流の場を提供し、参加者相互の懇親を深め、地域の産学官連携を活発 化することを目的として開催しています。 第95回目となります今回は、近畿大学飯塚キャンパスにおいて、「次 世代バイオエネルギー」、「未利用資源の活用」という2つのテーマによ る公開講座となります。 当日は学園祭「第47回 柏の森祭」も開催されていますので、ぜひ お気軽にご参加ください。 ■日時 平成25年10月26日(土) 13:00~15:30 ■会場 近畿大学産業理工学部 1号館1101教室 (飯塚市柏の森11番地6/TEL 0948-22-5655) ■プログラム *1時限目 13:00-14:00 【テーマ】「次世代バイオ革命:バイオコークスが拓く未来のエネルギー」 【講師】近畿大学 理工学部 准教授 井田 民男 氏 【概要】持続かつ再生可能な次世代バイオエネルギーとは?この難題に 答えを見つけることは、人類が自然と共生しながら暮らすために は、必要不可欠である。ではその答えは、どこにあるのか?自然 エネルギーの中でも最有力候補がバイオエネルギーである。ここ では、橋を造ったり、自動車を造ったりするのに必要な石炭コー クス(固体化石資源)の代替となるバイオコークスについて、紹 介する。バイオコークスは、すべての植物から形成することがで きる食糧と競合しない未利用バイオマス資源から作られる次世代 固形バイオエネルギーである。地球環境保全の観点からは、二酸 化炭素削減や酸性雨抑制へ貢献する優れた利点を持っており、国 産エネルギー技術として期待される。 *2時限目 14:30-15:30 【テーマ】「ごみからはじめる未利用資源の活用」 【講師】近畿大学 産業理工学部 教授 坂田 裕輔 氏 【概要】ごみを燃やして埋め立ててしまうだけでは、費用がかかるだけで 社会のやっかいものです。しかし、ごみの処理体制を見直すと、 利用できる資源が眠っていることに気がつきます。ごみの発生量 そのものを減らすことで、廃棄物処理の費用が節約できます。 また、分別によって活用できるようになる資源や用途と発生量の バランスが悪いために活用できない資源があります。これらの活 用方法が生まれるようなしくみ作りが大切です。ごみは、所有者 が不要あると判断して廃棄したもののことです。そのため、ごみ として排出されていない不要物や、使用される予定がなく死蔵さ れているものも社会に多く眠っています。これらの未利用資源を 活用するためには、制度、資金、人材などの多くの資源が必要と なります。これらを有効に活用することで、直接的な費用の削減 だけではなく、社会全体の活力を高めることも考えることができ ます。 ■参加費 無料 ■申込方法 電 話・・・申込先の電話番号にご連絡ください。 メール・・・氏名、住所(郵便番号)、電話番号を申込先メール アドレスに送信してください。 ※当日受付も行ないますので、お気軽にご参加ください。 ■申込締切 10月25日(金) ■主催 近畿大学産業理工学部(福岡キャンパス) ■後援 e-ZUKAトライバレー産学官交流研究会事務局 (嘉飯桂産業振興協議会、(公財)飯塚研究開発機構、飯塚市) ■申し込み・お問い合わせ先 近畿大学産業理工学部(福岡キャンパス)公開講座係 電話 0948-22-5655 E-mail koukai2013@fuk.kindai.ac.jp

Mendeleyでマシン間でライブラリの同期

新しいマシンがようやく設定も完了し、使えるようになってきました。最後に試したのは、文献管理ツールのMendeleyのライブラリの同期です。 最近では、これがないと研究できなくて、実際に仕事で使うマシンにはならないのが正直なところです。 僕の場合は、Mendeleyが使えるようになって、ようやく実運用マシンの完成です。 さて、Mendeley、なんか変やなあと思いつつ、使ってみていたのですが、どうもPDFファイルをDropboxで同期するように設定していると、それを見つけてくれないような感じです。 Mendeley、データベースはクラウド上に保存してあるから、データベース自体はちゃんと参照できます。 けれど、PDFファイルだけがだめなのです。 二つのマシン間では、マシンのディレクトリ構成もアカウントもまったく同じにしているのに変な話です。 Mendeleyの設定も同じです。 よく分からないし、新しいマシンで文献を見るたびに、データベース自体がおかしくなって、旧マシンでもPDFファイルが見れなくなっていきます。 (新マシンで文献を見る→ファイルがないことをDBが記録する→ほんとうはフォルダにちゃんと存在していたファイルは、みなしごとみなされて、それ用のフォルダに隔離される) どうしたもんかな?としばし考えて、試してみました。 その結果、ハードリンクを使えばうまくいきました。 Macの場合、ターミナルで、xxxx.sqliteとなっているファイルを二つlnすればいいです。アカウントの方だけでいいのかもしれませんが、念のために両方リンクしておきます。フォルダごとシンボリックリンクしてしまえば?とも思ったのですが、Mendeleyがシンボリックリンクを認識しないのか、僕のやり方が悪いのか、うまく行きません。 (エラーがでで、Mendeleyが起動しない)Dropbox側にシンボリックリンクをおけばいいのかもしれませんが、不具合が生じるようなことをブログに書いている人もいるので、試していません。

産業連関表はなかなか強力

連休は徳島で学会でした。 徳島の街はマチアソビというアニメのイベントでまあ賑やかだったのですが、僕らはひっそりと学会です。 僕自身も発表をしてきたのですが、もうちょっとプレゼン、練らないと、通じないなあという感じ。 でも何人かの方と知り合いになれたのでよかったです。 最終日の午前中のセッションは産業連関表でした。 産業連関表は昔ずいぶんやったので、もういいやという気もしていましたが、セッションに参加して、その気持ちが吹っ飛びました。 なにより、新規事業(薪の生産・販売とか、メガソーラーとか)の経済効果が出せることや、それを内生化(地域内で材料を調達する)することの効果も出せています。 当時は頼まれるままにやっていて、いつのまにか古いツールのような気がして、忘れていました。が、気づいたら、今自分の関心を表現するのにとてもいいツールだという感じです。 とくに新規産業の内製化の話は、その次にくる雇用効果と組み合わせるととても魅力的です。 自治体の人は喜ぶでしょうね。 経済学は自然科学ではない そんな感じでちょっと興奮気味に、帰ったらすぐに分析を手がけられるように、計画を練っていたのですが、そこで手が止まってしまいました。 経済効果が数字で出るけれど、その数字はどの程度信頼できるのか。 よく言われることですが、産業連関表は現状の産業構造が続くと仮定してのものです。 で、その仮定の上に、さらに新しい産業が普及するとして・・・という仮定をおきます。 出てきた数字はどのくらい信用できるでしょうか。 それよりも重要なことは、そういう産業をつくったら、地域経済にどのような影響がなぜ起きるのかというメカニズムです。 つまりは、符号がプラスなのかマイナスなのか。 数字は、あくまでも、一つの例でしかない。 物理学などの自然科学ならば、この辺りの数字はとても大切で、しかも再現が可能なものです。 しかし、経済学は自然科学ではないのです。 幅のある数字に意味を求めるよりも、メカニズムが明らかになれば、それを各地域で、具体的に達成するための方策を練るべきではないでしょうか。 数字をいじるよりも、社会に出て、一つ一つ問題に取り組むことです。 考えてみれば、ここ最近、僕が森のことを考え続けて、アプローチに悩んできたこともそう言う理由でした。 わかりやすい数字を求めて、ツールに走るのではなく、メカニズムをしっかりと解明することこそが今は僕にとって大事なんだと感じます。 産業連関表も他の統計的な手法も、数理経済学的な手法も、大事だけど、それよりもしっかりと現実を見て、メカニズムの糸口を見つけることです。 そのうえでの分析ツールです。 なんだか初心に返ったような日でした。 さあ、がんばって研究すすめよう。

手書きタブレットの利用頻度が増してきた

東芝の手書きタブレット、入手してから3ヶ月ぐらいが経つ。 この手のものは、技術的な興味が先に立って、実用性はあまり期待しないで入手するので、少し使ったら放り出してしまうものも多い。 タブレットについては、ソニータブレットとNexus 7を持っているのだけれど、いずれもそこまで使わなかった。 一方、東芝のAT703だが、これはかなり使っている。 手書きがすごく快適で、ノート代わりに使うことができている。 正直、もうちょいあそこが・・・なんていう要望はたくさんあるのだけれど、意外と使っている。 僕の使い方は、手書きでアイデアをまとめたり、プレゼンの絵コンテを作ったりという用途だ。 AT703は手書きを重視しているだけに、これはとても使いやすい。 何度も消せるし、書いたものの位置を変えられる点はとても便利だ。僕は基本的に消しゴムを使わないので、アイデアメモを作るときも、何度も二重線で消していると汚くなりすぎたりする。 (それが、思考の軌跡を表してていいときもある) プレゼンの計画を作るときは、スライドメモの順番を入れ替えたりできるのがとても便利。 (ペンで箱を書いて、その中に書き込むだけ) 14日に学会で報告する、報告メモの一番最初のメモを参考までに添付しておきました。 僕はだいたいいつもこんな感じで、プレゼン、作っていきます。 論文とか、原稿みながら、だいたいの時間配分をこれで作ります。 で、もうちょい書き込んだら、KeynoteとかPowerPointの作業に入ります。 最初の段階で手書きしておくと、作業が早いし、後で見直すこともできて、迷子にならない気がしています。 そうそう、以前も書いたかもしれないけれど、PDFできた原稿を校正するのもこれでできる。 手書きで書き込んだPDFをそのままメールに添付できるから、いちいちプリントアウトしたり、書き込んだものをスキャンしたりしなくていい。 これは、正直、相当便利。 こんな風に、タブレットを使うようになると、情報を閲覧するためにも使うようになる。 最近では、Kildleで小説とか、漫画を読むようになってきている。 実際のところ、小説読むには、ちょっと大きいのだけれど、横向きにすれば、割と読みやすい。 もちろん、作業の合間にメールみたり、Todoリストの管理をしたりもしている。 最近は、メール書くのも手書き入力になってきた。そのためには、mazec2を使っている。 認識率の悪い文字は丁寧に書くようになるので、ちょっぴり字もきれいになったかもしれない。 手書きと言えば、enchantmoonという手書きデバイスが話題だけれど、あちらもそうとう興味があ る。 実は、注文していたのだが、発売延期の情報が出たときに、キャンセルしてしまった。 あちらは、手書きとプログラミングが渾然一体となっている感じがすごく魅力的。 多分、将来のタブレットの形を見せてくれているんだと思う。 AT703のTrunoteも、もうちょい、そんな感じがあればいいのになあとは思う。 現状は、紙というか、ホワイトボードの忠実な代わりのようなきもする。 コンピュータならではという使い道は、PDFに直接書き込める点ぐらいなのかもしれない。 少なくとも、Trunoteはテンプレートを自作できたり、図形をかけるようにできたりしてほしいところ。 実装はめっちゃ簡単だと思うから、やる気がないんだと思う。 そうまでして手書きにこだわるほど、Trunoteって出来がいいかなあ?というと疑問だ。 まあ、なんにせよ、AT703、かなり使えるデバイスだと思います。